僕にはハゲの危機(ハゲになりそうな危機!)が何度かありました。最もやばかったかのがうつ病と抜け毛のダブルパンチに見舞われたときです。このときは、生え際が1センチ弱後退するという恐怖を味わいました(もともと額がせまかったのであまり目立たずに助かりました)。こういう危機には必ず甘いものを取りすぎていたということに思い当たります。ケーキとか、ビスケットの類ではありません。炭水化物をです。今日は糖質制限とハゲの話を実体験を交えてしてみます。
●僕はゆるい糖質制限によってハゲを回避したことがある
●キーワードは活性酸素とAGE(終末糖化産物)
炭水化物を一食3合食べていたことがあります!
僕はハゲかかったときになんと一食で3合のご飯を食べていたことがあります。炭水化物過多の食事を深夜に取るということを繰り返していました。ストレスを食べることで解消するということをしていたわけです。当時の頭皮は脂でべとべとな状態です。ジェルやムースいらずのオイリーヘアーです。抜け毛は洗髪だけで200本抜けるということが続きました。24歳の時に一度味わったハゲへの恐怖が復活した瞬間でした。僕はここからまず運動の習慣を復活させて、そして炭水化物自体を取ることをやめました。






原因は活性酸素とAGE(終末糖化産物)?
活性酸素は体内に侵入したウイルスや細菌などの外敵を退治するという重要な役目がある一方で、遺伝子に傷を付けてがんを起こしたり、動脈硬化、脳卒中、心筋梗塞といったとても怖い病気を引き起こしたりもする、「諸刃の剣」と言われているものです。例えば『酸化ストレスから身体をまもる』の著者である嵯峨井勝さんは90%以上の病気の発症に活性酸素が関わっている、と資料を上げたうえで説明しています。この活性酸素が頭皮や髪を作り出すシステム自体にも悪さをしてしまう、というのが『55歳のハゲた私が76歳でフサフサになった理由』を書いた藤田さんの主張です。
もう一つのカギであるAGEというのは、Advanced Glycation Endproductsの頭文字をとったもので日本語では「終末糖化産物」と言われています。
たんぱく質と「糖質」が結びつくとたんぱく質自体が劣化してしまい、悪玉物質が大量につくられることになります。このAGEが体内に蓄積するとその部位の老化が著しく進み「スローミイラ現象」が起こるそうです。スローミイラ化の恐ろしい結果が具体例として紹介されているので、本の中の言葉を借りてみましょう。
「体のスローミイラ化が進めば、老化、不調、病気がいっきに襲いかかってくることになります。たとえば、認知症になります。脳細胞が萎縮するからです。糖尿病による合併症も進行しやすくなります。AGEが血管内皮細胞などを傷つけるからです。コラーゲンにAGEが蓄積すれば、肌のたるみやくすみが進行します。」
要するにろくでもない働きをするのがAGEだということになります。老化は進むし、下手したら認知症になるかもしれないし、ほかの病気にかかる可能性だって否定できないということです。そして、かつらをかぶっている人を見分ける目に関しては他に譲るところはない! と自認している僕のような、ハゲマニアにとって重要なのが、次のような髪の毛に関する記述です。
「髪は頭皮から生えています。頭皮にAGEが蓄積してしまえば、髪は充分に栄養も水分も得られなくなります。薄毛を意識するとき、抜け毛の多さとともに、髪の毛にコシがなく、へなへなと弱ってきたことに気づくでしょう。これは、頭皮のスローミイラ化が進み、元気な髪を生み出せなくなっている表れです。」
糖質とタンパク質が結びついた結果、頭皮もスローミイラ化しちゃうぞ❤ということです。
●AGEは髪にとってよくない影響がある
●糖質制限によって糖質を文字通り制限すれば、この影響を回避できる可能性がある
どの程度の糖質制限が必要か?
僕がハゲかかったときに食べていた量は1食で3合です。その後まったく炭水化物を食べなくなる、という極端なことをしました。そのことでなんとか抜け毛を正常に戻し、ひどいときは3分の1くらい抜けていた産毛もかなり減りました。では今はどうかというと、玄米を2日で1合弱程度は食べています。ほかにもさつまいもをしょっちゅう食べています。これは糖質制限とは言えないと思います。ただ髪の状態は現状を維持しています。『55歳のハゲた私が76歳でフサフサになった理由』の藤田紘一郎さんは糖尿病になったことで血糖値をコントロールして結果的に髪にも好影響があったということを書いています。血糖値の乱高下に対して気を配る必要がありそうです。












ハゲの原因は遺伝子だけではない?
僕にはフィナステリドを飲んでいる友人がいます。こいつはハゲになるまでしていた生活習慣は全く変えずに薬に頼っています。本人は現状維持を自認していますが、傍からみると少し生え際が後退しているように見えます。僕はこの友人に対していつも『55歳のハゲた私が76歳でフサフサになった理由』の中の次のような一節を読んで聞かせています。
「たとえば、母方の祖父がハゲていたのだとしたら、ハゲやすい体質を持っていることになりますから、そのぶん、体内をさびさせない生活を心がければ、薄毛の進行をくい止められることになります。こうした考え方を「エピジュネティクス」(後天的遺伝子制御変化)といいます。(中略-引用者注)遺伝子の中身は変えられなくても、環境などに応じてしなやかに多様に変化させる手段を、私たちの遺伝子は持っているのです。」
ちなみに僕の母方の祖父もハゲです。父方の祖父も父もハゲです。実際にCAGリピート数とAGA発症自覚年齢とは相関が認められないとの報告があるということはこのブログでずっと書いてきました。つまり男性ホルモン受容体の感受性が強かったとしても(つまりハゲやすい体質!)だったとしてもAGAの発症を遅らせることが可能であるということです。この「エピジュネティクス」(後天的遺伝子制御変化)の考え方というのはハゲ・薄毛界隈の住人にとっては非常に重要な考え方のような気がしてしまいます。僕は言ってみれば、遺伝子情報を後天的な生活環境や習慣によって修飾しようと日々がんばっているということになります。あなたも、僕の例が説得的でないのであれば、藤田さんの例を心において行動してみてはいかがでしょうか?
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