
海外の論文を読むこと、皮膚科以外の医者の意見を聞くこと
AGAというのは「男性型脱毛『症』」であって疾患ではありません。
だから実はそもそも医者が「治療」の対象とすべきものではありません。
「症状」に対して「毒を持って毒を制す」が基本の西洋薬を使っているということなので、美容整形以上にアクロバティックなことをやっているというのが、この「治療」なるものの実体です。
ただ、現にハゲかかっているという焦燥に駆られて薬のリスクは承知のうえで「治療」を受ける選択をする人も、もちろんいると思います。
僕がその「治療」を受ける前にやるべき、だと思うことは
●海外の論文を読むこと
●現に「治療」している皮膚科以外の医者の意見を聞くこと
の2つです。
海外の論文なんて読むひまがない、という人もいると思いますが、日本語で解説してくれているサイトというのも探せばあります。
例えば「CareNet」という海外の論文の要点をわかりやすく紹介してくれているサイトが現に存在します。
そこには「フィナステリドの副作用、45歳以下では自殺傾向・うつとの関連が顕著」という記事を見つけることができます。
(このままタイトルを打ち込めばヒットするはずです)
これは『JAMA Dermatology誌』に掲載された論文の要点をかいつまんで紹介しているもので、例えば皮膚科の先生が「副作用などない!」と胸を張って主張する傍らにおいて比較検討するくらいの価値は十分にあります。
ほかにも「5α還元酵素阻害薬で糖尿病の発症リスク増大?」という記事もあり、タイトルにあるとおり、フィナステリドと糖尿病の関係についての論文を要約して紹介しています。
英語の論文に当たる余裕がないということであれば、こういうものを拾うことでも十分自分がこれから何をしようとしているのか、見当くらいはつけることができるはずです。
ハゲの全容はまだわかっていません!

昔、アデランスが世界の薄毛調査というのをしていたことがあります。
東京の薄毛率を見てみると、調査開始当初の1982年には約16%だったのが、2009年には約26%にはねあがっています。
ハゲの理由というのはDHT(ジヒドロテストステロン。男性ホルモンの一種)が悪さをするためで、これ以外の理由がないというのならこの増えた分というのは説明が難しいはずです。
むしろ色々なきっかけがあってハゲがはじまるんだ、としたほうがよっぽど説得力があります。
1982年から2009年までの27年の「変化」ということで言えば、まず食生活が変わったはずです。
それから運動しなくなって体重に問題がある人が多くなったというのもあるかもしれません。
シャンプーを毎日必ずするようになったというのもきっと変化の一つです。
僕は子供のころ祖父と一緒に銭湯に行って彼が髪も石けんで洗っているのを見てびっくりしたことがあります。
しかも、頭を洗うのは1週間ぶりだった、と聞かされてもっと驚きました。
こういう髪に対する考え方も「変化」と言えると思います。
(スーパーで売っているような毒性も洗浄力も強いシャンプーで年中洗っていれば頭皮にダメージがあって当然です)
こういう様々な生活習慣の変化を意識していれば、増えた分の10%のなかに自分が入らない可能性だって十分にあるわけです。
薬による「治療」がはじまって以来、育毛サロンがやっていることは医学的な根拠がない、とさんざん叩かれてきました。
でも、ハゲを商売にしているという点では医者も育毛サロンも共通していて、どちらが「患者」に対して誠実か、などという優劣は実はつけられません。
例えばミノキシジルというのはハゲのための薬ではなく「降圧剤」で、たまたま副作用として多毛症が見られたのでその副作用目当てで使っているにすぎません。
アメリカでは「black box warning」という警告がFDA(米国食品医薬品局)から出されている薬です。
それを、ハゲが一時的に改善するからという理由ですすめる医者と、効果に多少疑問はあるものの少なくとも健康を害することはないものを売っている育毛サロンと、どちらがあなたに対して誠実なのか、なんて比べようがないはずです。
ちなみに、ミノキシジルというのは、一時的に髪を太くする効果はあるもののやめたらすぐに戻ってしまいます。
体にびっくりするほど負荷をかけてかぶるカツラみたいなものです。
(そこまで生えればいいですが……)
意図しない作用が出てしまうというのも考えてみれば当たり前の話です。
メカニズムの全容がわかっていないところに薬を使うのだからなおさらです。
健康を害してからでは遅いのでハゲのデメリットと「治療」することで起こりうることを十分に検討することをぜひおすすめします。
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