
●米を大食するところは短命
●野菜をほとんどとらないところは短命
著者が足で稼いだ貴重な情報が載っています
一つ言えることは食事の仕方は流行りに乗らないほうがいいということです。
根菜類まで制限するような厳格な糖質制限が一時期流行りましたが、今は健康にいいとするより、かえって悪い、長生きできないという疫学調査が出てきていて旗色が悪いのは周知の通りです。
結局、医学的な根拠というのは疫学調査(集団を対象にして病気の発生原因などを統計学的に研究、調査すること)に頼るしかありません。
別の結論を示す疫学調査が出てきたら、はい終わりというのでは、健康の拠り所にするにはあまり頼りなく危険です。
『日本の長寿村・短命村』はどういう食生活が寿命の長短を決めているのかという、著者の足で稼いで得た情報で構成されています。
著者の近藤正二さんはこの本(口述スタイルです)を上梓するまでに36年間、北海道から沖縄まで990カ町村を歩いて情報を集めたそうです。
ここからわかることで一番大きいポイントを僕なりに二つ上げるとすれば
●野菜をほとんどとらないところは短命
ということです。
僕は食事の基本にすべきなのはこれでほとんど全部だと思っています。
地中海食を食べている人に長寿の人が多いというのは有名ですね。ただし日本人がその地中海食を食べてきた歴史というのはありません。
あくまで地中海周辺に住んでその土地特有の食事を常食してきた人達に長生きしている人が多いということです。
住んでいるところの気候も違うし、また体の特徴も違う日本人がすべき食事というのは、やはり同じ日本という土地に住んできた人たちが常食してきたものに目を向けたほうが正解のはずです。
そしてこんな素晴らしいフィールドワークがあるのだからそれを参考にする!というのがほとんど結論だといってもいいはずです。
長寿の人は必ず〇〇を食べている!
『日本の長寿村・短命村』にはもちろん「米を大食するところは短命」、「野菜をほとんどとらないところは短命」という2点だけが書いてあるわけではないので、この本の中の言葉をもう少し集めながら、どんな食事が理想といえそうか、もう少し突っ込んでみます。
まず、僕が注目するのはこういう言葉です。
なかでも、特に一番短命なのは秋田県ですが、ここの米どころの人は、白いご飯を大食します。しかも塩辛い大根の味噌漬け、なすの味噌漬けなどをおかずにして、まっ白いご飯を驚くほど、たくさん食べます。
そうした村は農村ではあるけれども、畑を全然作りませんし、田んぼのあぜに大豆を植えることをしないところが、新潟県と違うところです。富山県、新潟県までは、水田があれば田んぼのあぜには必ず大豆を作るのが、むかしからの習慣です。それが山形県、秋田県、つまり東北地方になると、あぜに全く何も作らない。
米を大食しているから短命という結論を裏づけるものですね。それから塩分が多いものを常食するというのもどうやらよくないらしいというのがわかります。
そしてハゲ界隈で大人気の大豆を青森では作る習慣がない(当時はなかった)というところが重要です。
長寿村の特徴として大豆を常食しているところが多いというのがあげられるそうです。
大豆を常食している人に薄毛の割合が低かったという研究も一応あるので(以前記事にまとめました!)これには乗っかっておくのがいいと思います。
「「
まずは
●野菜をしっかり摂る
●大豆を食べる
●塩分をとりすぎない
と、食事の基本を考えてよさそうです。
それから
「野菜と言っても色々あるけど具体的には何がいいとされるのか?」
ということに対する答えとしてこんなものがあります。
野菜の中でも、私が気づいたのは、人参おかぼちゃといも類がいいということです。いもは何いもでもかまいません。人参、かぼちゃ、いも類をよく食べる村と、それを食べない村とをくらべると、これははっきりしています。一口で言えば「野菜」ですが、その中に「人参、かぼちゃ、いも類」を食べるほうが、食べないところよりよいという事実がわかったわけです。
根菜類というのは糖分も多いので、避ける人が多かったのではないかと思います。
ただ僕の経験ではおなかの状態が最も整うのは根菜類をきちっと摂っているときです。
だったら、これも基本的な食事に加えてもいいはずです。
続いて
どこで調べてみても、海藻を常食している人は、脳卒中にかかることが、断然少ない。秋田県に、隣の村は海藻を全然食べていないのに、自分の村だけは海藻をつねに食べているというところが見つかっています(男鹿半島の旧戸賀村)。
この海藻を毎日のように食べる村は脳卒中がないのに、海藻を食べる習慣のない隣の村は、脳卒中で短命です。隣村同志でもそれほど違います。
という記述も取り上げてみます。
わかめをはじめとする海藻というのはずっと髪にいいと言われてきたので常食している人もいるかもしれませんね。
髪に即効性がなかったとしても食事の基本に取り入れていけば、若くして重大な病気をまねくようなことは避けられそうです。
●野菜をしっかり摂る
●大豆を食べる
●塩分をとりすぎない
に加えて
●根菜類(かぼちゃ、いも、人参)をしっかり摂る
●海藻を摂る
を加えることができそうです。
肉がいいのか魚がいいのか
大豆といのはタンパク質ですから、タンパク質はこれだけでいい、というのもあり!の気がしますが著者は魚に関してこのように話しています。
長命村の調査をした結果、長寿者は魚か大豆を常食にし、しかも野菜をたくさん食べているところで、逆に言うとこれらの食事をしていないところには、長寿者が少ないということになります。
魚か大豆を常食して野菜を食べれば長生きできそうだ、ということなら、即座に魚も食事の基本としたいところですね。
ただしこれには大食をしない、ということが条件として付きます。
魚を大食するところで野菜を食べない、あるいは米と魚ばかり食べていると短命が多いという調査結果も同時に載っています。
だから魚を大食することには注意が必要となりそうです。
この調査は昭和10年からはじめたということですから、牛、豚などの赤身肉を常食していると、どうなるのかという調査結果はほとんどありません。
わずかに沖縄の沖永良部島(おきのえらぶしま)のおばあちゃんの話として「海藻は、若い頃からすきで、毎日食べてきました。魚や豚肉も好きです。お茶は少ししか飲みません。野菜も好きで、結局、何でも大好きなわけです。~」という記載が見当たるだけです。
豚や牛は日本人が常食してきたものではありません。
しかもがんのリスクが増すという調査結果も出ていますね。そうなるとこれを基本とするのは難しいということになりそうです。
ということで、
→野菜でも根菜類をちゃんと食べる
→大豆を食べる
→海藻を食べる
→タンパク質は大豆、魚を中心とする
と最後の一文を加えてだいたいの食事の輪郭としてみたいと思います。
僕は以前このブログで書いた通り極端な糖質制限をやって痔をごじらせたことがあります。
根菜類も摂らないような極端なことをすると食物繊維が不足して便が出にくくなります。
僕の場合は出にくくなりまた、硬くなりました。
ここまで書いてきた内容は日本各地を36年かけて歩いたフィールドワークを参考にしたことです。
変な流行りに乗っかって怪我をするくらいなら、初めからこういう本に頼ったほうがいいというのがこのブログの結論です。
まとめ
僕は以前フィナステリド(クリニックで大抵処方される男性型脱毛症の薬です)を常用しているハゲの友人に今日書いてきたような食事の基本を話したことがあります。
その友人は丼もの、ラーメンが基本で、野菜を見ない日も結構あり、食後のタバコが本当に楽しみで、コーラで薬を飲んでいるような、今時めずらしい食事のスタイルをしている人間ですが、僕がこの話をすると、鼻で笑って何も言いませんでした。
その友人の髪は薬の効果むなしく少しずつ後退してしまっています。
丼ものの後にコーヒーを飲みながらタバコ。小腹が空いたらコンビニのお菓子というのは米を大食してわけのわからない添加物の塊をおかずにしているようなものです。
本人は気にしている様子はありませんが、ここに薬を常用しているために起こるかもしれない副作用のことまで考えると、わざわざ不健康を律儀に選んでいるようにしか僕には思えません。
食事をきちんと整えて、運動を取り入れて、黄金の時間帯に寝れば、親父はハゲ、父方、母方の祖父はともにハゲというハゲ家系に生まれても、43歳でいまだにふさふさの状態を維持できる人間だっています(僕のことです)。
男性ホルモンが薄毛の原因だから食事を整えても無意味だ、というのもまた意見でしょうが、ほかならぬあなたが何をきっかけにして「薄毛にまっしぐら」になったのかを説明できる人は誰もいません。
老化を後ろに倒すことは有効な薄毛対策なんだというのは一応もう一度繰り返しておこうと思います。
『日本の長寿村・短命村』から得られる食事の基本をもう一度記しておきます。
→野菜をしっかり摂る(特に根菜類をちゃんと食べる)
→大豆を食べる
→海藻を食べる
→タンパク質は大豆、魚を中心とする
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