納豆は薄毛に効果があるの? 大豆とハゲの相性について

羽田三樹夫
今回は納豆についてです。ハゲ界隈では熱狂的な支持を集めている食べ物ですが、僕もご多分にもれず愛食している一人です。納豆のなにがそこまで僕らを熱狂させるのか書いてみます。
 
 

納豆は薄毛にいい根拠とは?

僕は毎日1パック納豆を食べていますが、理由は次の2点です。
 
 

●豆乳を摂る習慣のある人に薄毛がすくないという疫学調査が存在するから
●『日本の長寿村・短命村』の中で大豆を食べている地域は長生きだと出ているから 
 
 

まず以前大豆を取り上げたときにお話ししたとおり、大豆(豆乳)を頻繁に摂る習慣がある人に薄毛の人が少ないという疫学調査が存在しますね。

「Androgenic Alopecia Is Associated with Less Dietary Soy, Higher Blood Vanadium and rs1160312 1 Polymorphism in Taiwanese Communities」と打ち込めばその論文をネットでも見ることができます。
(もちろん英語ですが、ハゲと健康のためには英語をモノにするくらいの覚悟が必要です)
 
 

大豆パワーについてはこちらでも書いています!

 
 
そもそも僕は納豆が好きで子供のころからよく食べていましたが、こういう調査が存在するのを知ってからは毎日1パック欠かさずに食べるようになりました。

特に納豆は大豆を発酵しているので栄養価自体がアップする、免疫細胞をより活性化させるなどの利点もあります。

味噌同様に大豆が原料になっている日本のソールフードでとても優秀な食品です。

僕は平均的な日本人なので、毎日ごはんとともに納豆と味噌汁が食卓に並んでいました。

だから両方自分の舌になじんでいます。

舌に染み付いた納豆や味噌への親和性があるのですから、これを大事にすることですね。(味噌は飲みすぎると塩分過多になるのでその点だけは気をつけています。)

なお、以前サプリのところでも話しましたが忙しいなどの理由で、

サプリからイソフラボンだけを摂るのは、大豆効果を台無しにする可能性がある

のでおすすめしません。

例えば、お医者さんの作田英成さんは『「老い」を遅らせる食べ方』のなかでこんな風に書いています。

 
 

大豆には、食物繊維やスペルミジンに加え、多価不飽和脂肪酸(オメガ6脂肪酸)、植物性化学物質(イソフラボンを含む)、植物性のたんぱく質、植物ステロール(消化管からのコレステロール吸収を抑える)などが含まれています。これら数ある宝物の中からただ一つの成分、たとえば、わざわざイソフラボンだけを抽出してサプリとして内服しても効果はあまり期待できません。

 
 

これは体の炎症が老いを進めるという論点にたって書かれたものですが食物から栄養を摂ることの大切さをよく教えてくれるものだと思います。

さっき触れた疫学調査の結果は「大豆(豆乳)の摂取を頻繁にしている人に薄毛が少ない」ということであって「イソフラボンだけを摂った人に薄毛が少ない」ということではありません。

確かに、大豆の主要成分がイソフラボンです。

この調査でもそのイソフラボンにはハゲを防ぐ効果がありそうだ、と書かれていて、イソフラボンが薄毛に効くという結論になっています。

ただし、作田さんが指摘している通り大豆の成分はそれだけではありません。

大豆に含まれているとわかっている成分のその一つだけを抽出してわざわざ他の成分を捨てるなどというのは愚か者のすることですね。

それに今わかっていない成分が薄毛に効いている可能性だってゼロとは言えません。

イソフラボンだけでなく大豆に含まれている栄養素全部を摂ることがベストの選択です。

ちなみに薄毛のためのサプリに関しては注目すべきはノコギリヤシの量と質だけです。

下に詳しく書いたので関心のあるかたはこちらからどうぞ。

 
 

『日本の長寿村・短命村』に見る大豆の効果

もう一つの理由が『日本の長寿村・短命村』(近藤正二著)のなかに

米を大食せず、大豆を摂っているところに長寿が多い

と出ているからです。

『日本の長寿村・短命村』というのは近藤正二さんが36年間(昭和10年から36年間)で990町村を歩いて調べた結果をまとめた本ですが、このなかに、東北地方がそれより南の新潟、富山などと違うところは、田んぼのあぜに大豆を作らないことだと書いてあります。

そして塩辛い漬物をおかずに米を大食するのが東北地方、特に秋田県の特徴で、こういうところは大抵短命なんだそうです。
(今は変わってきていると思います)

塩辛い漬物をおかずに米ばかり食っているという響きだけでもいかにも健康のためにならなそうですが、事実、短命だということですね。

それとは反対に

田んぼのあぜに大豆を作って食べる習慣があるところは長生きが多い

というのもわかったそうです。

だとすれば、今に生きる僕たちはこれを参考にして、米を大食せず、塩辛いものを摂りすぎず、大豆を積極的に摂れば長生きできる可能性があるということですね。

僕はこのことを知ってからなお、一層大豆を積極的に摂るようになりました。

なぜ長寿か短命かを調べた本を読んで、感化されたのかというと、もちろん

ハゲの原因の一つが老化だから

ですね。

いいおっさんになったのに白くもなく、薄くもなっていなければ、それは植えるか、かぶるか、しているだけです。

老ければ老けるほど髪も同じように元気がなくなるのなら、老化をなるべく後ろに倒すように努力すればいいというのが僕の中の理屈です。

だから『日本の長寿村・短命村』に大豆を食べている人に長寿が多いというところに注目してそれを参考にしているわけです。

ハゲ・薄毛となると最近はすぐに薬に飛びつくようなおろかな風潮が見られますが、体を作っているのは毎日の食事です。

体がボロボロなのに髪だけ健康のままなんていうことは基本ないわけですから、口にするものは特に気をつかう必要があります。

今回は僕がなぜ納豆を愛食しているのか、理由を書いてみました。

参考にしてみてください。

 
 

 
 
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髪の悩み相談室登場人物
髪の悩み相談室室長・羽田三樹夫……24歳のときに洗髪だけで200本抜けるという恐怖体験を8か月経験する。そのときから生活習慣の改善に重点を置いた「薄毛にならない対策」をはじめる。父親はハゲ、父親の父親(=祖父)もハゲ、父親の兄(=伯父)もハゲ、母方の祖父もハゲ、父方の親戚にかつらの戦士がいるという「華麗なるハゲ一族」の出。遺伝を考えれば絶望的にかかわらず、42歳になった今でも「ハゲでない」状態をキープしている。
黒沢月男……30歳から生え際が後退しだし、ごまかしが効かなくなっている35歳。薬に頼るかどうか真剣に思案中。
雫まゆみ……旦那がずるむけのハゲ。旦那が育毛剤その他のヘアケア商品の購入のためだけに金を使うのでそのことでしょっちゅう喧嘩をしている。ハゲを見るだけで最近気分が悪くなる。